2017.09.04
冷やしすぎのビールの味
ビールを冷やしすぎるとかえって味がおちるのはなぜでしょう?
この夏もよく冷えたビールのお世話になった方も多いでしょう。
冷やしすぎのビールの注意点です。
ビールの特徴
ビールの特徴は発酵の際にアルコールとともにできる二酸化炭素を逃がさずに、たるやびんの中に閉じ込めてあることです。
びんの口を開けると、ビールに溶けていた二酸化炭素は泡になって出てきます。
液体と気体
ビールの中に溶け込むことのできる二酸化炭素の量は温度によって大きく違ってきます。ビールと二酸化炭素に限らず、一般に液体の中に気体が溶け込んでいるとき、
温度が上がるほど溶け込む量は少なく、逆に冷たい液体にはたくさんに気体が溶け込むことになります。夏の金魚鉢が酸素不足になりやすいのはこのためです。
ビールの泡
日本のビールは約10℃前後でちょうどよく泡がでるように調節してあります。そこで冷え方が不十分ですと泡の立ち方が激しく、逆に冷蔵庫などで冷やしすぎると泡の立ち方が不十分になるわけです。ビールの泡は口あたりをなめらかにし、にが味やアルコールの刺激をやわらげる役目をもっているので、泡の出がよくないと、ビール独特の味を十分味わうことができません。また、泡が出ないほど冷えたものは香りの発散も不十分で、これも味を落とす理由になるわけです。
(「こつの科学」杉田孝一著より)
当店でもビールを飲むことができます。
キリンの「ハートランドビール」です。